函館湯の川温泉の歴史と特徴
函館の路面電車の終点・湯川電停から東に少し歩くと、湯倉神社の石段脇に「湯川温泉発祥之地」の碑があります。
江戸・承応2年(1653年)、まだ幼少だった後の松前藩九代藩主・高広が重病を患った際に、母・清涼院が夢のなかで「松前城の東にある温泉に行くと、どんな病も治る」とのお告げを聞き、湯治をさせた場所が、この湯の川温泉の発祥の地。湯治のお陰で高広は元気になり、松前藩は翌承応3年薬師堂を再建したといわれています。旧幕府軍の海軍総裁・榎本武揚が、箱館戦争で負傷した自軍の兵士を静養させたのもここ湯の川温泉。その後、大正から昭和にかけて交通網の整備や北洋漁業の隆盛も手伝って、北海道の三大温泉郷のひとつとして数えられるまでに繁栄しました。
現在の湯の川温泉の街は、海・山・川が織りなす美しい景色に加え、年に400万人を超える観光客が訪れる函館市の中心部からのアクセスも良好。函館空港からJR函館行きのシャトルバスで1つめの停留所で下車、JR函館駅から便利な路面電車があるので、道南の観光の拠点としても最適です。
函館湯の川温泉のみどころ
香雪園
明治の豪商・岩船家の屋敷跡で、北海道で唯一国指定文化財庭園に指定されている。春の桜、秋の紅葉も美しい。 |
五稜郭公園
戊辰戦争最後の戦・箱館戦争の舞台となったのが五稜郭。当時のヨーロッパの様式に倣った要塞で、星形の城郭はあまりにも有名。 |
函館山
世界三大夜景とも賞される山頂からの夜景が眺められる絶景スポット。展望台へはロープーウェイで約3分。高さ334mから望むロマンチックな眺めは最高。 |