童謡や唱歌で謳われたのどかな春の風景を探して、3月の声を待ちわびて日本屈指の豊かな自然に囲まれた裏磐梯へと足を運ぶ。磐梯山は日本百名山のひとつに数えられる秀峰で、周囲を桧原湖や五色沼などの神秘的な池沼群に囲まれている。雪どけ水が流れ込む清流が流れ、緑の匂いがほのかに香る風がそよぐリゾート地。裏磐梯には、人の心をやさしく包み込む「ありのままの自然」が残されている。
 この地に湧く、やわらかな肌触りの良質の湯もいい。宿は大自然のなかで露天風呂が楽しめ、地の旬の料理も堪能できる宿を探して、「裏磐梯高原ホテル」へ。創業60年近い歴史をもつ老舗ながら、2012年と2014年にリニューアルされたばかりとあって、しつらいは、モダンで洗練されている。展望露天風呂「四季の湯」、磐梯山、やろく沼を望む造り。かけ流しの源泉に磐梯山の伏流水を加えた湯は、贅の極め、心と身体が癒される。森のなかのレストランで味わう、フレンチ、和食も期待どおり。
 心華やぐ季節だからこそ、思いにまかせて、最高の贅沢を味わいに出かけてみてはいかがだろう。  

▲写真上:夕食の地元産の食材にこだわった本格フレンチのフルコースのイメージ。和食の会席料理も選べ、季節替りで、旬の味覚を楽しめる。/写真下:ホテル1階にあるゲストのためのプライベートラウンジ「ライブラリーラウンジ」。約1,000冊のライブラリーとともに香り高いコーヒーをどうぞ。