JAPAN PROJECT 日本に旅の力を。JAL 今月の特集「福井県」あわら温泉 べにや

北陸の名庭で静かに春を愛でる

 皇族御用達のあわら温泉の老舗旅館「べにや」には、春に訪れたい日本庭園がある。四季折々に移り変わる様々な表情のなかでも春はやさしい彩りをまとい、見る者の心を穏やかにしてくれる。その雅趣溢れる名庭に建つ格式ある館は国登録有形文化財。明治17年の創業以来一世紀、受け継がれてきた建築美と庭が織りなす一体性、旅館としての有用性などの文化的価値が高評価を得ているという。
 客室は落ち着きのある聚楽の壁に囲まれた数寄屋和室をチョイス。部屋からは大きな窓の先に、手入れが行き届いた自慢の庭を眺めることができ、春の風と温かな光を身近に感じられて心地いい。
 もちろん湯は、薄絹のように肌あたりのよいあわら温泉をかけ流しで楽しめる。「べにや」の庭に4本の源泉があり、毎分100リットル、70度の湯が湧いている。温泉に浸かり目を閉じる。少し肌寒い季節に長湯が心地よい。リラックスしてのんびりと過ごせば、夜の食事の時間。ゆっくり「上げ膳・据え膳」で老舗の技の粋を集めた懐石料理を優雅にいただこう。

写真上:昭和31年の芦原大火以来、大切に作りあげられてきた日本庭園。冬の雪吊りもいいが緑豊かな眺めも気持ちいい。/写真下:和の落ち着いたしつらえが施されたラウンジからも日本庭園を楽しめる。