下呂温泉の歴史と特徴
下呂温泉は、江戸時代の儒学者・林羅山が、温泉番付の最高位「大関」に格付けされた有馬・草津とともに「日本三名泉」と賛辞を贈ったことで知られています。当時は室町時代に京都五山の僧・万里集九(ばんりしゅうく)が紹介した以外ほぼ無名。林羅山自身でさえ「遠く知るもの少なし」とした秘湯を日本三名泉に加えた理由は、まさにその泉質のよさにあります。
肌触りの滑らかな湯は、pH値9.2、無色透明のアルカリ性単純温泉。美容や健康にも優れた効果があります。飛騨川の河原にある野天風呂の趣溢れる「噴泉池」や、街に3ヵ所存在する外湯、気軽に疲れを癒せる足湯でも、その湯を楽しむことが可能。リウマチ、運動機能障害、神経痛など幅広く効能があるのも現在の人気の要因のひとつです。
1000年の昔、傷付いた一羽の白鷺がありかを知らせたという伝説をもつ飛騨の山奥の湯の町も、今では中部地方随一の温泉地に。歓楽街としてのにぎわいと山里の古湯の風情。飛騨高山や世界遺産・白川郷へも足を伸ばせば行ける距離。下呂は、旅を愛するすべての人に一度は行ってみたいと思わせるような魅力ある街なのです。
下呂温泉のみどころ
噴泉池
飛騨川の河原にある下呂名物の露天風呂。囲いなどがなく、開放感たっぷり。入浴は水着着用。 |
下呂温泉 合掌村
白川郷から移築した国指定重要有形民俗文化財「旧大戸家住宅」ほか、合掌造りの民家10棟を展示。陶芸や和紙の絵漉きの体験工房もあり。 |
縄文公園
縄文時代の竪穴住居や弥生時代の住居を復元。下呂温泉合掌村から縄文公園へ向かう途中にある歩行者専用の「縄文橋」からは温泉街が一望できる。 |