
「離れ」といえば、日本庭園に点在する伝統的な数寄屋造りなどの戸建ての建物や、母屋や本館に対して別館的な意味合いで呼ばれる場合が一般的。日本の宿においては、最上級の「プライベート感」や「くつろぎ」を実現する手段として、「離れ」をコンセプトとした客室が造られています。近年のメゾネットタイプの客室も居心地のよさを追求した一種の「離れ」の形といえるかもしれません。
旅先で人とのふれあいを楽しみつつ、宿では周りに気兼ねすることなく、大切な人と大切な時間をゆっくり過ごしたいもの―「離れ」はそのニーズにこたえるために造られたスタイルなのです。
修善寺「鬼の栖」や熱海の「あたみ石亭」「桜岡茶寮」は、いわゆる正統派の数寄屋造りの形が主体。有馬の「御所別墅」は全室離れで和モダンのサーマルスイート室。桐生「梨木館」の離れ「はせを亭」は本館とは別棟に趣の異なる露天風呂付の6室が用意されています。「離れ」は、宿選びのひとつのエッセンスなのです。

伊東遊季亭 川奈別亭
湯量豊富なかけ流しの自慢の湯を客室付の露天風呂で堪能できるのが、何よりも魅力。5つの客室は、3種類の風呂を完備する特別室を筆頭に、12畳2間の贅沢な和洋室。ワンランク上の休日を過ごしたい大人にふさわしい離れである。

修善寺石亭 鬼の栖
本格的な日本庭園が美しい料亭旅館の客室は、日本の伝統美の粋を凝らした数寄屋造りの和室、別荘風洋館、露天風呂付の個室と趣向も様々。修善寺の自然に囲まれた地で味わう非日常のくつろぎ。極上の離れである。

桜岡茶寮
四季折々に花が咲き誇る日本庭園の中央に鯉が泳ぐ池を配し、その池を囲んで数寄屋造りの離れが建つ。静寂のなかに漂う草木の香り、鳥のさえずり。悠々自適に贅沢な時間を満喫するのに最適な空間が用意されている。

梨木館
「はせを亭」には、四季の移ろいを映す庭園に臨む「猿みの」をはじめとする露天風呂付の6つの客室が用意されている。「猿みの」「炭だわら」「あらの」「ひさご」の客室では、ライトアップされた雅趣溢れる自然の風景を眺めながら露天風呂が楽しめる。

有馬山叢 御所別墅
鼓ヶ滝に向かう小路沿いにある10棟がすべて100uの広さを有するスイートルーム。シーツなどのリネン系は日本製の最高品質のもの、リラックスウェアやバスローブはオリジナルを用意。調度品も安らぎの時間を追求してコーディネイト。