

立春を過ぎ、日一日と明るさを増す陽の光に春の気配を感じれば、「温泉宿で旬のおいしいものをいただきたい」という思いが募っていく。せっかくならば、風光明媚なロケーションと上質で、しかも肩の凝らない宿がいい──逡巡を経て辿り着いた一軒が、琵琶湖の西岸・雄琴にある。
「緑水亭」は、背後に比叡山を仰ぎ、目の前に雄大な琵琶湖を望む景勝の地に位置する。JRのおごと温泉駅から車で10分足らず(予約時に伝えれば送迎もしてもらえる)。エントランスを入ると、カッシーナのインテリアがあしらわれたロビーをはじめとする洗練されたしつらいが、上質のリゾートの気分へ誘う。何より旅人を愉悦に浸らせるのは、ロビーや部屋などから見る絵画のような日本一の湖だろう。露天風呂のある客室が館内に24室。もちろん露天風呂はすべて琵琶湖に面して造られてある。まずはひと風呂。ぬるめの湯で心をしっかりほぐし、身体を温めてから食卓へ。
夕食の主役は、近江の妙味・近江牛。選りすぐりの最高の肉を引き立てるのは、名だたる料亭で腕を磨いた料理長の繊細な調理。会席料理に贅沢に極上肉を織り混ぜる、豪勢な趣向が心憎い。
ひと休みした後は、野趣溢れる岩風呂。湯煙りのなかで目を閉じると湖畔の風が頬をなでる。旅情は満足を伴ってゆっくりと心を満たしていく。
「緑水亭」は、背後に比叡山を仰ぎ、目の前に雄大な琵琶湖を望む景勝の地に位置する。JRのおごと温泉駅から車で10分足らず(予約時に伝えれば送迎もしてもらえる)。エントランスを入ると、カッシーナのインテリアがあしらわれたロビーをはじめとする洗練されたしつらいが、上質のリゾートの気分へ誘う。何より旅人を愉悦に浸らせるのは、ロビーや部屋などから見る絵画のような日本一の湖だろう。露天風呂のある客室が館内に24室。もちろん露天風呂はすべて琵琶湖に面して造られてある。まずはひと風呂。ぬるめの湯で心をしっかりほぐし、身体を温めてから食卓へ。
夕食の主役は、近江の妙味・近江牛。選りすぐりの最高の肉を引き立てるのは、名だたる料亭で腕を磨いた料理長の繊細な調理。会席料理に贅沢に極上肉を織り混ぜる、豪勢な趣向が心憎い。
ひと休みした後は、野趣溢れる岩風呂。湯煙りのなかで目を閉じると湖畔の風が頬をなでる。旅情は満足を伴ってゆっくりと心を満たしていく。


▲写真上:くつろぎの時を大切にしてデザインされた館内は心安らぐリゾートムード。広々としたエントランスに入った瞬間、喧騒を離れたリゾートへタイムスリップしたよう。/写真下:本格的な日本料理の技で生み出される八寸や向付、近江牛のしゃぶしゃぶなどで構成される上品で繊細な会席のイメージ。