大歩危祖谷温泉郷の歴史と特徴
徳島の山深い地、全長190kmにもおよぶ吉野川の上流にある大歩危(おおぼけ)、同じく祖谷川沿いにある秘境・祖谷(いや)渓。その断崖絶壁が続く地の名は、「大股で歩くと危ないから大歩危、小股で歩いても危ないから小歩危」が地名の由来ともいわれる「大歩危峡」や「小歩危峡」、三大奇矯のひとつに数えられる「かずら橋」があることでも知られています。
周囲は平安末期、源氏との戦に破れて落ち延びた平家が身を隠した場所といわれ、渓谷の湯で身体を癒したという伝説も残る地。「奥祖谷二重かずら橋」は平家一族が剣術の訓練に通うために造られた、など、平家にまつわる言い伝えが数多く残されています。
現在源泉は、大歩危、祖谷、新祖谷にそれぞれ湧き、宿には絶景と秘湯を楽しめる心憎い趣向の湯船を用意。新緑、紅葉、雪景色と四季折々の表情豊かな自然は圧巻。6月頃には峡谷にホタルが飛び交い、幻想的な雰囲気をさらに引き立てます。その優美な眺めを堪能しつつ、今生の極楽をご満喫ください。
大歩危祖谷温泉郷のみどころ
かずら橋
約5トンのシラクチカズラで造られた日本三奇橋。長さ45m、幅2mの橋が深山渓谷にかかる。国・県指定重要有形民俗文化財。3年に一度架け替えが行われ、通行止めとなる。 |
小便小僧
谷底まで200mという祖谷川沿いの断崖に建つ小便小僧。かつて度胸試しをした地元の子どもたちや旅人の姿を表現したといわれている。 |
黒沢(くろぞう)湿原
三方を標高600mの山に囲まれた湿原。県指定天然記念物。オオミズゴケ、サギソウ、イシモチソウ、キセルアザミなどの多彩な草花や昆虫が見られる。 |